肝硬変は肝細胞が何らかの原因でその機能を失い、繊維化する状態を指している。繊維化を阻止する特効薬は今のところ開発されていない。かなり前にある医大で動物実験で繊維化を止め、機能を回復することに成功したと報じられたが、その後の報道がみられないことから、おそらくうまくいかなかったと思われる。最近でも、別の病院で治験が行われ、近い将来には肝硬変を治療できる可能性があるとの報道があり、患者としては藁にもすがる思いで特効薬の誕生を待っている。

私の場合、現在の肝臓の状態から治療薬の開発が間に合うとは思っていないが、多くの若い肝硬変の患者が救われるように一日も早く特効薬が開発されることを祈っている。肝硬変で長年苦しんできた身からすると、こんな思いをするのは私一人でたくさんだ。現在の医学の進歩の状況からすると、こうした薬の開発も夢ではなくなっている。何しろ、一昔前には考えられなかったＣ型肝炎の治療が経口薬で可能になったのだから、十分に期待していいと思われる。